「おもてなし」という言葉は、今では流行語みたいになってしまい、その意味するところも曖昧で正解もないのだろうと思います。
わたしの考える理想のおもてなしとは、「来られるすべてのお客様が、何も気づかないうちに居心地よくなっておられて、
気づかないうちに感動している」、そんな状況を生み出すことだと思っています。
これだけおもてなしをされている、と気づかれることはちょっと違うのではないかと思います。

例えば寒い暑いと言われないうちに空調調節するのは当然のことですが、暑いも寒いも感じない状態は適切な状態だということです。
すべてにおいて気遣い、心配りをして、そんな空間作りを目指していくのが僕の考えるおもてなしの基本です。

長谷のまちについて知れば知るほど魅力を感じています。
萬屋本店のすぐ近くの神社は奈良時代の創建といい、地域に親しまれているのを肌で感じます。
そんなまちの歴史の長さや、萬屋本店という商家の歴史の長さ、またその屋号を引き継いでの仕事と考えると、身の引き締まる思いです。
レストランはもちろん、ご婚礼のお客様にとっては、ここがお二人にとってあらたな人生、まさに歴史の始まりとなる場所。
お客様とのコミュニケーションから感じるものを汲み取って、一皿一皿に反映させたお料理をお出ししたいと意気込んでいます。

我が家では、父の職業が料理人でしたから、「仕事としての料理」は子供の頃すでに意識はあったと思います。
家では母も料理好きな人で、料理はもちろん、お菓子やパンもすべて家では手作りしていました。
私は3歳ぐらいのときには、母親が作るのを手伝うのが好きで、一緒にやっているうちに料理が好きになったんです。

そんな家庭に育ちましたから、中学時代にはすでに料理人になろうと決めていて
高校を出たら調理師学校へ行くよりは現場で働いて腕を磨きたいと考え、進学する高校もそんな観点で選びました。
ですからきっかけというよりはむしろ自然な流れだったと思います。

滋賀県で生まれ育ち、高校までを過ごしたあと、京都のホテルに就職しました。
10年間ホテルのレストランで働き、その間に料理の基礎となる土台を教わった気がします。
そのあといろいろな業態を見てみたくて、大阪、神戸、滋賀の各地で様々な経験をしました。
フレンチの路面店やゴルフ場レストラン、いわゆる町場の洋食屋さんでトンカツを揚げたこともあります。
一旦フレンチから離れてみようと思ったのです。

そんないろんな場での経験が、私の思考を自由にしてくれたと思っています。
決まりきった一方的な側面から物事を見るのではなく、さまざまな視点をもって考えることはとても大切だと思っています。

これまで結婚式場は2店舗、経験がありますが、その2店舗目で総料理長の立場になったのです。そのことで、それまでの私は料理を作る職人でしかなかったと気付かされました。

私達の最終ゴールはお客様に喜んでいただくことですが、良い料理を良いサービスでお出しして満足いく時を過ごしていただくには、キッチンスタッフやサービススタッフ
働く全員が一丸となってことにあたらなければ実現されません。
それは、一人一人の人間が明確な意志を持って動くことですが、そのためにはみんなとよく話し合い理解し合わなければいけない。人を育てるためにコミュニケーションの必要性に直面しました。

その式場を選んでくださったお客様も同じで、新郎新婦様人組ずつとお打ち合わせし人となりを知ったり考え方をうかがったりするうちに、話をすることの大切さを学んだのです。

私にとって「結婚式のシェフ」というのは、いちばんしっくりくるポストです。
当日までに新郎新婦と何回かお打ち合わせしていく中で、お二人に感情移入してしまいます。

本番で料理出しが終わると、会場の袖のほうから披露宴の最後の20分ぐらいを見ているんです。
その時がいちばん嬉しくて、しょっちゅう泣いてしまうんですよ。
あくまで黒子として他の人には見えないようにして袖口からそっと見ているのが、嬉しい時間なんです。

披露宴を迎えるまでに新郎新婦とお話してきたことが形になったわけですから、それが至福の時間と感じます。

おもてなしの精神を紐解いて行くと、千利休が「利休七則」という
7つの項目で示したおもてなしの極意にたどりつくような気がします。
それはあまりにもさりげなく、簡単な当たり前のことのようで、実はとても難しいことです。

茶の湯の世界には人が人を招いてもてなすすべての基本と極意が詰まっていて、そして完成というものはないのだと思いますが
萬屋は、いつまでもよりよいおもてなしを目指して精進したいと思います。

こんな人間たちが萬屋本店をつくっています

花嫁さんの「無限大のカワイイ」を一緒に探すことにワクワクします。お一人お一人の美しさを最大限に引き出す「自分史上最高に愛せる自分の顔」になりましょう。
わたしたちの姉や妹を送り出すように、全力でバックアップさせていただきます。

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装い、それはその人の人生を彩るもの。 わたしたちの仕事は、ウエディングドレスを通じてお客様の人生を彩ること。結婚式から何年たっても、素敵だったと思えるお衣装で、色褪せない幸せをご提案します。

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いつまでも色あせることのない幸せのひとこまをかたちに残したい。幸せに満ちあふれた笑顔、様々な想い が入り混じり涙がこぼれた瞬間。そんな「ハート」のある瞬間を捉えた写真こそが、私たちラヴィファクトリーの由縁。

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