衣装コーディネーターが着物のストーリーもスタイリング
こんにちは、萬屋本店の鈴木です。
萬屋本店が専属でお衣装レンタルをお願いしている、Authentiqueオーセンティックさん。
お二人がどのような経緯でその衣装をお選びされ、
そして、その衣装が持っているストーリーがどんなものなのか、
そんな衣装の背景までも表現してくれます。
ドレスについては、先日のブログでご紹介させていただきましたので、
ぜひそちらもご覧下さい。
5月8日に結婚式をされた久冨様。
この花嫁様がお召しになられていたのが、白無垢と色打掛。
それぞれにどんな作り手のストーリーが込められていて、
なぜそれを萬屋本店で着ていただきたかったのか、そんな背景を大切にしたいと考えています。
白無垢のご紹介
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相良刺繍の白無垢。
中国の三大刺繍の一つ。中国では漢の時代から見られ、
日本でも奈良時代に仏像の羅髪(巻き髪)の部分に使用しています。
この刺繍の技法は生地の裏から糸を抜き出して玉結びをつくり、
これを連ねて模様を書いていく技法です。
職人が一つ結玉を作っていくため
非常に高い技法と時間を要するため、出来上がりは見応えのあるものになっています。
その技法を使用して作られたこの白無垢は、
飛鶴を相良刺繍で描いており、鶴が優雅に羽ばたいている姿を表現しています。
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挙式の際に選んだこの白無垢。
別々に暮らしていた二人が、1つの家族となる儀式。
これからの輝かしい未来を願い作られたこの衣装は、
お二人の結婚式のスタートにふさわしいものだったと思います。
そして、色打掛。
夫婦の誓いを立てたあと、披露宴のスタートを飾ったお衣装。
色打掛のご紹介
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琳派の独特な世界をモチーフに現代的な感覚を取り入れた柄行きになります。
山紫水明花鳥図は四季を飾る麗しい花々を多彩な色調で描かれ上品な一品です。
喜びをたたえ飛翔する純白の鶴は優美なものになっており気品あふれる西陣織となります。
西陣織りは、京都市の「西陣」において製織された高級絹織物で、
また日本を代表する絹織物産地「西陣」は、
フランスのリヨン、イタリアのミラノと並び世界的高級絹織物産地として名声を誇っています。
数多くの名品と呼ばれる作品を織り出し、常に日本の紋織技術をリードし、
1000年以上にわたって織物を織り続けている産地は他になく、
それは、西陣が京都という町とともに繁栄してきたことが由来します。
京都の宮廷文化で育まれた、優れた意匠感覚と、
長い歴史で培われたものづくりの技が、今日の西陣の発展の基礎になっています。
萬屋本店が鎌倉の地で歴史の一旦を担ってきたのと同様に
お二人がまた新しい萬屋本店の歴史を一緒に担っていただく晴れの日にふさわしい色打掛です。
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かわいらしさや美しさのスタイリングやコーディネートだけでなく、
こうしたその衣装のストーリーまでも一緒にスタイリングさせていただく。
そのことで、当日の立ち振る舞いも変わってくると思います。
7月24日(日) 1部 9:00~ / 2部 12:00~
【限定開催】模擬挙式・披露宴体験&全館貸切ブライダルフェア
萬屋本店を全館貸切にしたビックフェア。
和装人前式の祝言(しゅうげん)の模擬挙式の他、全館を本番の披露宴さながらにコーディネート。
こだわり衣装の展示など、絶対おすすめしたいブライダルフェアです。